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サラリーマンがネットで見つけたネタに対する感想

木には寿命がないのか 世界一長寿の木

長寿の象徴といえば鶴は千年亀は万年と言われるように、日本では鶴と亀でしょう。

しかし、実際は鶴も亀もせいぜい30年程度の寿命で、人間の平均寿命よりも短いのです。最も長寿のゾウガメで200年近く生きたという記録があるものの、1000年には程遠い寿命です。

ところが、我々の身の回りには千年生きることができる生命体がいます。木です。

 

では、木で長寿なものはどの程度の年齢(樹齢)なのでしょうか。

 

 

世界最大の木

長生きしていそうだと簡単に想像がつくのは大きい木でしょう。木が大きくなるのには時間がかかりますから、世界一大きい木が世界一古い木の可能性があるような気がします。

 

世界最大の木は、アメリカのカリフォルニア州にあるジャイアントセコイヤです。

セコイヤ国立公園内でジェネラル・シャーマン(General Sherman:シャーマン将軍)と名付けられたこの木は、高さが80メートルを超えており重さは1000トンあると推定されています。ちょっとしたビル並みの大きさです。

この木で樹齢が2300年程度と言われていますので、ゾウガメの寿命を簡単に超えて千年以上生きている生命体ということになります。

General Sherman

世界最大の木ジェネラル・シャーマン Aaron Zhu [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 

 

世界最古の木

そして世界には最大の木であるジェネラル・シャーマンよりもさらに長寿な木が存在します。

 

スウェーデンにあるOld Tjikkoと名付けられたオウシュウトウヒの木は、なんと9500年以上前から生きているとされます。しかし、地上に見えている木は比較的若く推定600歳以下で、根の方が9500年生きているといいます。

Old Tjikko

スウェーデンのOld Tjikko By Karl Brodowsky (Own work) [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 

 

根ではなくて地上に見えている木として樹齢が確認できている中で最古のものは、カリフォルニア州ホワイトマウンテンにあるブリストルコーン・パインの木です。

こちらはなんと樹齢5000年。

ホワイトマウンテンは寒く降水量も少ないため植物には厳しい環境です。しかしそれがかえって、他の植物がいないブリストルコーン・パインの楽園を作ったのです。周囲の栄養を独占できる上に、山火事の可能性も少なくなります。実際ホワイトマウンテンでは植物にとってより環境が厳しい高い標高の場所ほど古い木が多いのだそうです。

5000年前にはまだエジプトのピラミッドも完成していません。その時代からずっとそこにいるのですから驚異的です。

Bristlecone Pine

ホワイトマウンテンのブリストルコーン・パイン By Rick Goldwaser from Flagstaff, AZ, USA (Gnarly Uploaded by Hike395) [CC BY 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by/2.0)], via Wikimedia Commons

 

 

さらに高齢な木は、アメリカのユタ州にあるフィッシュレイク国立森林公園でパンド(Pando)と名付けられた森です。

ここに生えている47000本のポプラの木は、根の部分で繋がっており全て遺伝子的に同一なのです。つまり、この森全体が一つの生命体なのです。森全体の重さは8千トンにもなり、世界で最も重い生命体だそうです。

この森に生えている木の1本1本は200歳以下ですが根の部分はずっと生き続けており、生命体としての年齢は少なくとも8万年は超えているとされます。

8万年も前になると、地球にはネアンデルタール人など我々ホモサピエンス以外の人類もまだいた時代ですから、気が遠くなるような長寿です。

Pando

フィッシュレイクの森にあるポプラの木

 

 

 

木の寿命

ところで、これほど長く生きられる木はもしかして永遠の命があるのでしょうか。

 

そもそも木は、人間や鶴や亀とは構造が全く異なっています。脳や心臓のように生命を維持するのに必要なある機能を体の特定の場所がになっているわけではありません。木は落雷などで一部分が死んでも残りの部分だけで生き続けることが出来るのです。さらに、木は万能細胞を持っているため必要な機能を後から足すことができます。葉っぱが必要になれば、必要な場所に新しい葉を作り出せるのです。

そのため、パンドの森のように一部が次々に死んでは新しい幹がまた生えて結果的に一つの個体が8万年も生き続けるという事が可能です。

 

では木が死ぬ原因はどんなものでしょうか。

基本的には外部要因ということになります。土壌や気候が変わったり、山火事に落雷や病気に感染するなどの突発的な出来事が原因です。そのため学者の中には、木は理想的な環境にいれば永遠に生きられると考える人もいます。

 

 

さて、ここで紹介した木は、樹齢が確認できているものだけです。日本の屋久島にある縄文杉のように保存を目的に正確な樹齢を調査していない木もありますし、単純にまだ見つかっていない長寿の木が世界のどこかにあるかもしれません。

木の生命力には驚かされるばかりです。

 

 

 

 

Reference;

The good stuff:https://youtu.be/ikLqudpQWUU

SciShow:https://youtu.be/2Zf6LE0HcFo