宅配の救世主 自動運転車Nuro
昨今話題の自動運転というキーワードを聞くと、車にカメラやレーダーが取り付けられており、ドライバーが運転操作をしなくても目的地まで行けるような自動で運転されるクルマをイメージすると思います。
ところが元グーグルのエンジニアであるDave FergusonとJiajun Zhuの二人が始めたNuro(ニューロ)というベンチャーは、少し違う自動運転車を開発しているようです。
動画に写っているR1と名付けられた試作車には人が乗るスペースはなく、もちろんハンドルもアクセルもブレーキもありません。以前グーグルが試験していたハンドルもアクセルもない完全自動運転車を、荷物を運ぶための専用設計にしたようなデザインです。特にNuroがターゲットにしているのが、荷物の配送でも最後の集配所から配達先までのいわゆるラストワンマイルでの使用だそうです。
基本的にR1は荷物を積んだ状態で無人で自動走行をして目的地に着いたら、あとはアプリで受取人に通知が届き荷物を受け取れる仕組みを考えているようです。似たような仕組みの実験は、日本でもヤマト運輸とDeNAがロボネコヤマトの名称で行っています。
グーグルが試験していた完全自動運転車 By Grendelkhan (Own work) [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)], via Wikimedia Commons
eコマース(ネットショッピング)の急増に対して、アマゾンはドローンを使った配送を計画していると伝えられていますし、日本でも人手不足によりヤマトが値上げに踏み切ったりとラストワンマイルの配送は荷物の急増に対して限界を迎えつつあるように見えます。
今世界中で自動車メーカーやIT企業が開発競争を繰り広げているロボットタクシーやトラックの自動走行ももちろん重要ですが、NuroのR1のような自動配送車が実現すれば、ロボネコヤマトのようなコンセプトで、無人で宅配便が届けられるのが当たり前になる日がやってくるのかもしれません。
Reference:
Nuro:https://nuro.ai
The verge:https://www.theverge.com/2018/1/30/16936548/nuro-self-driving-delivery-last-mile-google