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サラリーマンがネットで見つけたネタに対する感想

お年寄りはなぜ身長が低いのか

現在4人に1人が65歳以上という超高齢化社会を迎えている日本ですが、街で見かける高齢者は大抵の場合若い世代の人よりも背が低いです。

なぜおじいちゃんとおばあちゃんは背が低いのでしょうか。

 

 

歳を取ると背が縮む

多くの人が聞いたことのある話は、歳を取ると背が縮むというものです。

これは実際に起こることで、ヒザの関節軟骨がすり減ったり、骨が細くなる(長さも短くなる)、筋肉が衰えるといった原因により、40歳を過ぎた頃から人は10年に1cmほどのペースで身長が縮んでいきます。

つまり80歳になる頃には40歳の時よりも、4から5cmほど背が低くなってしまうというわけです。

膝

 

 

しかしここで疑問に思うのは、街で見かけるおじいちゃんやおばあちゃんは周りより4cmどころではなくもっと背が低いではないかということです。

 

 

 

本来伸びるはずだった身長に達していない

お年寄りの背が低いもう一つの理由が、そもそも若い頃に本来伸びるはずだった身長にまで背が伸びなかったということが挙げられます。

 

例えば、現代では食べ物が多すぎて食べ過ぎによる肥満や食べ残して捨てる量が膨大であるといったことが社会問題となっていますが、歴史的にはつい最近まで食べ物は足りないことの方が普通でした。身長が伸びる成長期に食料が足りないということが普通だったため、十分な栄養を摂取できずに身長の伸びが抑えられてしまったのです。

他には、幼少期に病気にかかることが現代よりもはるかに多かったことも挙げられます。現代なら簡単に治る病気でも長く患ってその間栄養の摂取が十分に行えないということも珍しくなかったのです。

また、医学的に子供の成長に必要な栄養素についても現代ほど研究が進んでいませんでした。そのため、どんな栄養素を摂取するのが子供の成長にとって理想的なのかわかっていなかったのです。現代のようにお母さんのお腹の中にいるときからサプリメントで不足しがちな栄養を補うなどということは出来なかったのです。

 

こうした複合的な要因により、おじいちゃんとおばあちゃんの世代は、本来伸びるはずだった身長のポテンシャルを発揮できずに成長期を終えたのです。

子供お年寄り

 

背の低いおじいちゃんおばあちゃんは消える

では、上で述べたような問題を抱えていない現代人はどうでしょうか。

どうやら一部の国では人々の身長はポテンシャルの限界に達したようです。

近年食料問題が解決して医療や栄養学が発達するとともに、人々の平均身長はどんどん伸びました。例えばNCD Risk Factor Collaborationの調査によると世界で最も平均身長が伸びたのは韓国人の女性で、なんと1896年から1996年の100年で平均身長が20.2cmも伸びているのです。

しかし、このまま身長が2m, 3mと伸びていくわけではなくポテンシャルをフルに発揮できるようになって以降の世代の人たちはもはや背が伸びなくなりました。日本人で言えば、1960年代前半以降に生まれた人から後の世代はほとんど平均身長が変わっていません。

同じことが世界の先進国で確認されており、医療にしろ栄養にしろ身長の伸びを邪魔する要素は現代ではほとんど解決したのです。

 

つまり日本を含めて人々の平均身長の伸びが止まったような国では、近いうちに背の高いおじいちゃんとおばあちゃんを街でたくさん見かけるようになる日がやって来るのです。

 

 

 

 

Reference;

MinuteEarth:https://youtu.be/VQTyRVBkeIw

eLIFE:https://elifesciences.org/articles/13410