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サラリーマンがネットで見つけたネタに対する感想

燃料タンクが空になってから車はどれくらい走れるか

近年、日本ではガソリンスタンドの数が激減しているそうです。経済産業省のデータによると平成24年度末の時点で全国には36,349カ所の給油所があったようですが、平成28年度末には31,467カ所と毎年1,000カ所以上の勢いでガソリンスタンドは減っている事がわかります。ピーク時の1990年代に60,000カ所を記録していたことを考えるとその数は半減してしまっているわけです。

つまり極端に話を単純化すれば、道路沿いにあるガソリンスタンドの数が半分になったので、次のガソリンスタンドまで2倍の距離を走らなければいけなくなった訳です。

 

ここで気になるのは、ドライバーがガソリンタンクが空に近づいていることに気がついてから、車はどれくらいの距離を走れるのかということです。

例えば、燃料警告灯が点灯して初めてドライバーがガソリンが減っていることに気がついたとして、そこから車はどれくらいの距離を走れるのでしょうか。

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どれくらい走れるのか

道を走っている最中にガソリンがなくなったら大変危険なことは想像に難しくないでしょう。例えば、高速道路を走行中に突然ガソリンがなくなって周りの車が時速80kmで走っている道の真ん中で停車するのはなんとしても避けたいところです。

自動車メーカーもそんなことは当然承知で、ガソリンの残量は通常フューエルゲージで確認できるようになっていますし、残量が少なくなると警告灯が点くのが一般的です。また、最近の車であればガソリンの残量からあとどれくらいの距離を走れるかを計算してくれるトリップコンピュータも当たり前の装備になりました。

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しかしコンピュータが計算した走行可能距離は、あくまでもこれまでの走行データから計算された予測値です。ずっと高速道路を走ってきて下道に降りた瞬間に渋滞にハマったら、正確な走行可能距離を算出するのは至難の技です。

トリップコンピュータに頼らないとすれば、あとは自分の乗っている車が燃料警告灯が点灯してからどれくらいの距離を走れるのか知っておくという手もあります。

"YourMechanic”にアメリカの売れ筋車種が、燃料警告灯点灯から走行可能な距離がまとめられています。代表例を見てみましょう。

 

 

フォードF150 : 35 マイル

シボレーシルバラード : 25 マイル

トヨタカムリ : 65 マイル

トヨタカローラ : 60 マイル

日産アルティマ : 81 マイル

ホンダアコード : 72 マイル

ホンダCR-V : 62 マイル

ホンダシビック : 59 マイル

トヨタRav4 : 57 マイル

日産ローグ : 78 マイル

フォードフォーカス : 35 マイル

ジープチェロキー : 66 マイル

クライスラー200 : 69 マイル

シボレーマリブ : 50 マイル

スバルフォレスター : 62 マイル

スバルアウトバック : 65 マイル

トヨタプリウス : 76 マイル

マツダ3 : 69 マイル

マツダCX-5 : 67 マイル

 

1マイルは約1.6キロですから、トヨタのプリウスの場合には、燃料警告灯が点いてから120キロは走れることになります。これだけ走れれば問題なくガソリンスタンドまで辿り着けそうです。一方、シボレーのピックアップトラックであるシルバラードの場合、燃料ランプが点いてから40キロも走ればガソリンタンクは空っぽになるようです。広いアメリカのことを考えると警告灯がついた時点ですぐにガソリンスタンドに向かわないとガス欠になる危険がありそうですね。

 

 

燃料が1/4以下になるのは好ましくない

実は多くの専門家は、ガソリンの量を燃料タンクの1/4以下にしないよう勧めています。

例えば1990年代以前に造られた車では、燃料タンクの素材に金属が使われていました。そのため、燃料タンクは年月の経過とともに錆びる事があったのです。錆はやがて燃料タンクの底にたまり、ポンプで吸い上げられて燃料と一緒にエンジンに送られてしまい燃料ラインや燃料フィルターの詰まりの原因になるだけではなく、最悪の場合エンジンにダメージを与える事もあり得ます。

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燃料タンクのカットモデル By Cschirp [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], from Wikimedia Commons

 

近年の車では燃料タンクの素材には樹脂が使われるようになり、錆の心配はなくなりました。しかし、ガソリンをエンジンに送り込む燃料ポンプは燃料タンク内に配置されるようになり、燃料に浸かった状態でポンプを冷却するよう設計されているのです。そのため燃料タンク内のガソリンの量が少なくなるとポンプの冷却能力が低下して、熱によりポンプの寿命が縮む可能性があるのです。

 

みなさんガソリンの残量には十分ご注意ください。

 

 

 

 

References;

YourMechanic : https://www.yourmechanic.com/article/how-far-can-you-drive-your-vehicle-on-empty-by-brady-klopfer