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サラリーマンがネットで見つけたネタに対する感想

なぜWi-Fi ルーターには周波数が2つ用意してあるのか

かつてビル ゲイツ氏がCEOだった時代のマイクロソフトは、「全てのデスクと全ての家庭に1台のコンピュータを。」という目標を会社のミッションとして掲げていました。21世紀になった今ではパソコンに限らず、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、スマートTV、スマートスピーカーなどコンピュータは様々な形になって一人一台以上所有していることも珍しくなくなってしまいました。そしてそれらのデジタル機器はほぼ間違いなくインターネットに代表されるネットワークに接続する機能を持っています。
そんなネットワーク接続を飛躍的に便利にしたのが無線接続、特に家庭でのWi-Fi接続でしょう。家庭にインターネットを引いている場合には、Wi-Fiルーターを使って家庭で複数のデジタル機器を無線でインターネット接続できるようにしている方が多いのではないでしょうか。

Wi-Fi

最近ではWi-Fiルーターも購入して箱から出したらLANケーブルを挿すだけで使えるようになっており、どういった仕組みなのか分からない方も多いのではないでしょうか。しかし仕組みを分からずに使っていて一番もったいないのは接続する周波数帯の選択だと思います。
WI-Fiルーターにおける無線周波数帯とはどういったものなのでしょうか。
 
 
WI-Fiの周波数
よほど古いWi-Fiルーターでなければ、無線接続する周波数帯を選べるようになっているのが一般的です。外箱にデュアルバンドと書かれていたり、2.4GHzと5GHzなどと書かれているかもしれません。また最近ではこの二つの周波数帯が使えるのは当たり前過ぎて、特に何も書かれていない可能性もあります。
 
Wi-Fiの基本原理はラジオや携帯電話と同じで、電波を使った信号のやりとりです。電波にコンピュータが認識できる0や1を設定して離れた場所にデータを届けます。ここで無線周波数が高いというのは、0や1のやり取りをより高速で行なっているということになります。つまり、周波数が高い方が通信がより速いということです。
 
では、2.4GHzと5GHzを選べるWi-Fiルーターはなぜ通信速度が遅い2.4GHzの周波数帯での無線接続を用意しているのでしょうか。

波

 
2つのWi-Fi周波数帯の違い
第一に、周波数毎の特性の違いというのがあります。
物理の授業で習う波の性質の通り、周波数の低い2.4GHzの方が5GHzよりも遠くまで届くのです。5GHzは広い家だとルーターから離れた部屋には電波が届かないかもしれません。5GHzは壁など遮蔽物の影響も強く受けます。廊下を曲がった先には電波が届いていないかもしれません。
5GHzでの通信にはこのような欠点がありますが、条件が良ければ5GHzの方が2.4GHzよりも理論上は2倍通信速度が速い事になります。
 
二つ目の違いがチャンネルというものです。
2.4GHzのWi-Fi通信にはお互いに干渉しないチャンネルが3つしか用意されていないのに対して、5GHzの通信には23チャンネルあります。その為5GHzの方がたくさんのデバイスを問題無く同時接続出来るのです。
 
2.4GHzはWi-Fi通信以外でも使われているという問題もあります。電子レンジやワイヤレス電話子機、無線モニターなども2.4GHzの電波を使っているので、そのノイズによって電波が0なのか1なのか分からなくなりWi-Fi通信が止まる事があります。電子レンジを使うと家のWi-Fiが止まるという方もいるのではないでしょうか。そしてもちろん近所の家がWi-Fiを使っていればそれも同じようにノイズなります。
 
 

電子レンジ

電子レンジからは2.4GHz帯に強力なノイズが発せられる
 
 
最後に忘れてはならないのが、Wi-Fiルーターだけではなくデジタル機器側も当然使う周波数に対応している必要があるという点です。
古いデジタル機器だと2.4GHzにだけ対応しているかもしれません。また、IoT機器などで電池を交換出来ない使い捨てのものはパワーをセーブするために5GHzには対応していない事も多いです。
逆に高画質の動画を楽しむスマートTVやゲーム機は高速通信が可能な5GHzに対応しているはずです。
 
 
実際のインターネット接続スピードは、もちろん家に引かれているインターネットのスピードによりますが、以上を踏まえた上でルーターの位置や使う周波数帯を選んでみるとインターネットがより快適に使えるかもしれません。
 
 
 

 

 
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